能力者の放課後能力者の放課後
どうやら杜子春様のブログらしい。三日坊主だけどな!
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雨上がりを祈ることもあきらめてしまったなら
俺はどこで待てばいい
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雨上がりを祈ることもあきらめてしまったなら
俺はどこで待てばいい
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何もかもが色を失ったような、味気ない日々だ。
タバコをはじめてみたり、あたりかまわず八つ当たり気味にケンカを売りまくってはブン殴ったりブン殴られたりして最悪の気分になっている。
一人で家でビールを何本も開けて、泥酔して身動きはおろか目を開くのも億劫な中で、胸いっぱいに煙草の煙を吸い込んで死にかけてみたりだとか、そんな強烈に自堕落な日々を送ってみる。
―緩慢に後追いでもしようってのかもしれんね。
翌朝トイレに胃の中のものを全て吐き戻しながら思うのはそんなことばかり。
無様だ。
お笑い種だ。
これが笑わずに居られるか。
「不幸せそうだね、トシ。」
「ああ、最悪な気分だよ。」
今日俺の襟首をつかんでいたのは他でもねえ俺の親父だ。
あまりの俺のダメさ加減に愛想もつきかけてるってとこだろう。俺だって自分のバカさ加減に涙一つでやしねえ。
「原因くらい話してくれると嬉しい。家族だし。」
俺は昼行灯みたいな悩みのなさそうなツラから目を背けた。そんなんだからこんな場所にトバされんだ。
もとより話すことなんか無い。
そうやってだんまりを決め込んでいると、頬をブン殴られた。
重い一撃に口の中が切れ、脳が揺れる。
「・・・おい、大人しく聞いてるうちに答えろよ。」
ドスの利いた声だ。
暗いブラウンの目が俺を見下ろしている。
別人のような親父の声に背筋が凍った。
だが精神的に折れて洗いざらいしゃべる気はさらさらない。
だからこそ怯えるでもなく自発的に口を開いた。
「死んだんだよ。」
「へえ、誰が。」
視線が緩む。つかまれた襟首は緩まない。
「マサ兄がよ、殺された。相手がヤクザですらねえ。」
全部しゃべって信用されるたあ思っちゃいねえ。
所詮人間が殺したことになる。それくらい知ってる。
「ああ・・・知ってる。」
襟首をつかんだ手が緩み、そのまま床に転がされる。
ぞっとした。
それはもう親父は楽しそうなケンカ屋の目をしていた。
安くねえな、この目は。
ただ只管にケンカに明け暮れたどうしようもねえ馬鹿野郎の目。最高だ。
何をされるかなんてわかっている。
肩を蹴られて転がされ、散々腹を蹴られながらも抵抗しなかった。
そんな力が残ってりゃとっくにこんなクソ野郎なんざ殴り飛ばしてたさ。
ある種の快い揺さぶり、息がつまって痛みで体の冷える感覚、視界が遠のく・・・。
「出てけ。明日気が向いたら入れてやる。」
どれくらい蹴られてたかは忘れた。
鍵束から一本鍵が取られ、投げつけられる。DS250のキーだ。
えらく楽しそうな顔じゃないか。
こっちは全身が痛みやがるってのに。
フラフラしながら鍵を掴んで立ち上がる。ああ出て行ってやるとも。
「おい、トシ。」
戸口に立ったところで再び呼び止められ、財布を放られた。
「メシくらいはどこかでマトモに食えよ。それとお前、待たせすぎだ。」
そんな意味深な台詞が分かる筈もねえ。
それでも財布は有難く受け取って家を出た。
タバコをはじめてみたり、あたりかまわず八つ当たり気味にケンカを売りまくってはブン殴ったりブン殴られたりして最悪の気分になっている。
一人で家でビールを何本も開けて、泥酔して身動きはおろか目を開くのも億劫な中で、胸いっぱいに煙草の煙を吸い込んで死にかけてみたりだとか、そんな強烈に自堕落な日々を送ってみる。
―緩慢に後追いでもしようってのかもしれんね。
翌朝トイレに胃の中のものを全て吐き戻しながら思うのはそんなことばかり。
無様だ。
お笑い種だ。
これが笑わずに居られるか。
「不幸せそうだね、トシ。」
「ああ、最悪な気分だよ。」
今日俺の襟首をつかんでいたのは他でもねえ俺の親父だ。
あまりの俺のダメさ加減に愛想もつきかけてるってとこだろう。俺だって自分のバカさ加減に涙一つでやしねえ。
「原因くらい話してくれると嬉しい。家族だし。」
俺は昼行灯みたいな悩みのなさそうなツラから目を背けた。そんなんだからこんな場所にトバされんだ。
もとより話すことなんか無い。
そうやってだんまりを決め込んでいると、頬をブン殴られた。
重い一撃に口の中が切れ、脳が揺れる。
「・・・おい、大人しく聞いてるうちに答えろよ。」
ドスの利いた声だ。
暗いブラウンの目が俺を見下ろしている。
別人のような親父の声に背筋が凍った。
だが精神的に折れて洗いざらいしゃべる気はさらさらない。
だからこそ怯えるでもなく自発的に口を開いた。
「死んだんだよ。」
「へえ、誰が。」
視線が緩む。つかまれた襟首は緩まない。
「マサ兄がよ、殺された。相手がヤクザですらねえ。」
全部しゃべって信用されるたあ思っちゃいねえ。
所詮人間が殺したことになる。それくらい知ってる。
「ああ・・・知ってる。」
襟首をつかんだ手が緩み、そのまま床に転がされる。
ぞっとした。
それはもう親父は楽しそうなケンカ屋の目をしていた。
安くねえな、この目は。
ただ只管にケンカに明け暮れたどうしようもねえ馬鹿野郎の目。最高だ。
何をされるかなんてわかっている。
肩を蹴られて転がされ、散々腹を蹴られながらも抵抗しなかった。
そんな力が残ってりゃとっくにこんなクソ野郎なんざ殴り飛ばしてたさ。
ある種の快い揺さぶり、息がつまって痛みで体の冷える感覚、視界が遠のく・・・。
「出てけ。明日気が向いたら入れてやる。」
どれくらい蹴られてたかは忘れた。
鍵束から一本鍵が取られ、投げつけられる。DS250のキーだ。
えらく楽しそうな顔じゃないか。
こっちは全身が痛みやがるってのに。
フラフラしながら鍵を掴んで立ち上がる。ああ出て行ってやるとも。
「おい、トシ。」
戸口に立ったところで再び呼び止められ、財布を放られた。
「メシくらいはどこかでマトモに食えよ。それとお前、待たせすぎだ。」
そんな意味深な台詞が分かる筈もねえ。
それでも財布は有難く受け取って家を出た。
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